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2004年3月 8日 (月)

通し狂言『加賀美山旧錦絵』

これぞまさに大衆芸能の極みであった!!

チケットをいただいての歌舞伎見物。
国立劇場は、つい先日、文楽を見に行ったばかり。
月曜日のお昼前とあって、観客の年齢層はかなり高いせいか
人が大勢いても、それほどの人口密度と感じない。

出し物は「女忠臣蔵」とも言われているらしい
大奥の女の争いを描いたものだった。

チラシには、東京では初めての「上方風」の演出での上演だとあるが
もとより歌舞伎門外漢なので、私にとってはすべてが初めてに近い。

最初は、全くきれいに見えなかった中村亀治郎のお初も
話が進むにつれて、けなげで、可愛らしいひとに見えてくる。
見得を切ったり、激しく立ち回ったりするのも魅力的だけれど
やはりちょっとした目や首、手の動きで、心のうちをあらわす
その表現力には驚かされる。

特にいじめを受けて自害する中老尾上役の中村扇雀の演技力は、すばらしかった。
どっしりとした体格ながら、はかなく見えてくるのが不思議。

歌舞伎役者には、美しさももちろん大切だけれど
やはり演技力というものが必要なのだと感じられた。
そういう点で、持って生まれた首の長さやスタイルの良さで
ほとんどが決まってしまうバレエとは違うなと実感。


ひいきの役者さんが花道で、つと立ち止まって、見得を切ってくれたら
それだけで幸せになる人がいるのもうなずける。
庶民が感情移入しやすい義理人情ものや、勧善懲悪ものであれば
なおさらのこと。

歌舞伎って大衆芸能の極みだなと実感した一日であった。

観客のかなりの部分を占める高齢者の方々が、並んだりすることもなく
のんびりとお茶を飲んだり、お弁当を広げたりできるよう工夫された
国立劇場のスペースのとり方にいたく感心した。


通し狂言『加賀美山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)』 4幕7場
  平成16年3月花形若手歌舞伎公演  (国立劇場)

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