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2004年6月

2004年6月28日 (月)

『ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね』 岡崎京子

本を読む時間がなかなかとれなくて、雑記帳しか更新できずにいる毎日の中、電車でさっと読んだ最近の本について。

岡崎京子。カリスマ的人気を集める漫画家らしい。96年に交通事故に遭い、リハビリ中ということだが、ひどい事故だったのだろうか。

何にも知らないまま読んでみた。予定調和を壊すもの、破壊的なもの、自虐的なもの、暴力的なもの、そういうイメージを常に書かずにはいられない人なのかなという印象。本能的に物事をキャッチし、それを言葉や(多分絵に)あらわすことができる人。自分の、そして相手の心の汚いところや、弱いところを、どうやってひきずり出し、さらけ出すかを知っている人。だからといって、力のままにそれを振りかざすのではなく、小出しにしたり、いろんな形で少しずつ見せてくれる人。

私にはあまり接点のない世界かもしれない。多分、先に漫画を読んでいたらイメージが違うのかもしれない。漫画を読まない私が文字だけから想像する彼女の言葉は、私の中までは入ってこない。不思議な人だと思うし、魅力的だとも思うのだけれど。

『ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね』 岡崎京子 平凡社 2004年刊行
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2004年6月13日 (日)

『翻訳夜話2 サリンジャー戦記』 村上春樹・柴田元幸

0234607800001.jpg 前出の『翻訳夜話』が、翻訳の楽しさを語る話だったとしたら、本作は、その実践版。サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の翻訳を通して、テキストの読み込み方を、翻訳という視点から掘り下げていくもの。

題名を、野崎孝訳の『ライ麦畑でつかまえて』でなく、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』とした意味や、本書に色濃く現れるサリンジャー自身のPTSDの爪痕、原文の「you」の訳出の必要性への考察など、一つ一つの話がとても興味深い。ここまで深くテキストを訳出する作業について語れるというのは、村上・柴田両氏が長年にわたって翻訳作業を一緒にやってきた信頼関係があってこそ。そして、村上がこのテキストのすばらしさに感服しているからこそ。

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2004年6月10日 (木)

『翻訳夜話』 村上春樹・柴田元幸

0193993200001.jpg 遅ればせながら、今ごろ読んでみた。いいですね~。言葉に対する愛にあふれた本です。翻訳家を目指す人だけでなく、言葉について考えることのある人が読めば、あまねく共感できる部分が多い書だと思います。

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2004年6月 8日 (火)

『出版クラッシュ!?』 書店・出版社・取次――崩壊か再生か?

0190301000001.jpg 帯より。「出版業界はこんなヒドい状態だ!! 1999年から2000年にかけて凄まじい勢いで書店、出版社、取次が倒産に追込まれている。いまこの業界でいったい何が進行しているのか。」

編書房からの「超激震鼎談・出版に未来はあるか?」のパートⅡです。

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