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2004年11月

2004年11月24日 (水)

『渡邊恒雄 メディアと権力』 魚住昭

渡邉恒雄メディアと権力(講談社文庫)
魚住昭〔著〕

出版社 講談社
発売日 2003.08
価格  ¥ 800(¥ 762)
ISBN  4062738112

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読んでいるあいだじゅう、何度も頭の中を訂正しなければならなかった。これは政治家の話ではなくて、ナベツネの話なのだ、と。ナベツネは一応ジャーナリストとして世の中に出た人間である。新聞社の中で出世をし、確かにトップまで登り詰めたわけなのだが、決してオーナーでもなければ、政治家でもないのだ。しかし、ここに描かれたナベツネの生き様は、本当に「権力」のみを志向して走り続けた生涯である、という印象だ。

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2004年11月20日 (土)

『その名にちなんで』 ジュンパ・ラヒリ

その名にちなんで(クレスト・ブックス)
ジュンパラヒリ著・小川高義訳

出版社 新潮社
発売日 2004.07.30
価格  ¥ 2,310(¥ 2,200)
ISBN  4105900404

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bk1のサイトに新潮社が掲載している紹介文はこのようになっている。

「奇跡のデビュー作『停電の夜に』から3年。ふかぶかと胸に染みる待望の初長篇!

父が辛くも死を免れたとき手にしていた本にちなんで、「ゴーゴリ」と名づけられた少年。万感の思いがこめられた名を、やがて彼は疎ましく感じ始める。生家を離れ、名門大学に進み、改名。新しい人として生きる晴れ晴れとした自由さと、ふいに胸を突く痛みと哀しみ。名手ラヒリが精緻に描く人生の機微。深く軽やかな傑作長篇。」

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2004年11月11日 (木)

『がんばらない』 鎌田實

がんばらない(集英社文庫)
鎌田実著

出版社 集英社
発売日 2003.06
価格  ¥ 560(¥ 533)
ISBN  4087475891

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1974年以来、諏訪中央病院で、「住民と共に作る医療」を実践している著者の、余りにも有名になった書。医療とは、生きるとは、死ぬとは。原点に立ち戻って考えなくてはという気持ちにさせてくれる。

最も大切なことは、患者と患者の家族にとって、病気は固有の苦しみである、ということだと私は思う。日本にがん患者がどれだけ多くいようと、脳卒中や心筋梗塞で倒れる人が多くて驚かないほどになっていても、その人数の多さは患者本人には何の関係もないのだ。医者の言う「そんなに痛むはずがない」とか「それぐらいみんな我慢しているんです」という一般論は無意味である。患者にとって、他人の痛みなど関係ない。自分に今ある固有の痛みを医者が受けとめて、対応してくれればいいのだ。しかし、そういう対応をしてくれる医者が多いとは、悲しいことに思えない。

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2004年11月 4日 (木)

『野中広務 差別と権力』 魚住昭

野中広務差別と権力
魚住昭著

出版社 講談社
発売日 2004.06
価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)
ISBN  4062123444

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非常にすぐれたノンフィクション。出生から国会議員になるまでの部分に野中広務という「人間」が描かれている一方で、国会議員になってからは、権力の渦の中で動き回る政治家の一人としての眺めになってくるところが、非常に印象的である。

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