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2004年12月

2004年12月30日 (木)

『パイロットフィッシュ』 大崎善生

パイロットフィッシュ(角川文庫)
大崎善生〔著〕

出版社 角川書店
発売日 2004.03
価格  ¥ 500(¥ 476)
ISBN  4043740018

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 泣ける恋愛・青春小説。「人生における出会い」の意味が、パイロットフィッシュに託して描かれる。エロ本雑誌の編集をしている独身40男の主人公山崎のもとに、アル中になった友人と、19年前に別れた恋人から、夜中に電話がかかってくるところから、小説は始まり、現在と、よみがえる過去と、交錯しながらストーリーは展開していく。

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2004年12月29日 (水)

『敗戦日記』〈新装版〉 高見順

敗戦日記(文春文庫)
高見順著

出版社 文芸春秋
発売日 1991.08
価格  ¥ 509(¥ 485)
ISBN  4167249065

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昭和20年一年間の日記。いろいろな意味で非常に価値のある日記だと思う。高見順は鎌倉に暮らし、軽井沢あたりへの疎開も考えるが、結局鎌倉で終戦を迎える。戦時中における作家としての身の処し方、マスコミのあり方、庶民の様子、軍に対する感想、日常の食料事情、物価、お酒・たばこ事情など、市井の様子が細かく記録されている。

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2004年12月28日 (火)

『民主主義の原価』 宮崎学

民主主義の原価
宮崎学著

出版社 講談社
発売日 2003.03
価格  ¥ 1,680(¥ 1,600)
ISBN  4062115913

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 魚住昭の『特捜検察』もの2冊の流れから、『突破者』『不逞者』などの著者、ひさびさに読む。英語の副題が「Costs of Democracy」とある。

序章   民主主義の正体
第1章  戦後民主主義の出発点と帰着点
第2章  戦後疑獄事件と五五年体制維持
第3章  アウトローから見た疑獄事件
第4章  政治とカネ
第5章  「民主主義」の誤解

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2004年12月27日 (月)

『特捜検察の闇』 魚住昭

特捜検察の闇(文春文庫)
魚住昭著

出版社 文芸春秋
発売日 2003.05
価格  ¥ 550(¥ 524)
ISBN  4167656655

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 『特捜検察』で、特捜検察の手腕と活躍ぶりを著した著者が、一転、検察の変貌ぶりを描き、司法界全体の翼賛体制を鋭く批判している。

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2004年超私的ベスト

今年の純粋なる趣味としての読書による読了本は100冊。たった100冊の中からベストというのも何だかなあ、なんですけど、振り返ってみました。ブログ開始前に読んでいた本もあります。それから、今年の新刊よりはむしろ、そうでない本のほうが多いかもしれない、という意味で、「超私的」ベストとなっています。

★長編小説★

1.『ららら科学の子』  矢作俊彦
2.『パンク侍、斬られて候』 町田 康
3.『博士の愛した数式』  小川洋子
4.『遊動亭円木』  辻原 登

★短編小説★

1.『雪沼とその周辺』  堀江敏幸
2.『ジョゼと虎と魚たち』  田辺聖子
3.『イッツ・オンリー・トーク』  糸山秋子

★エッセイ・ノンフィクション★

1.『なにも願わない手を合わせる』  藤原新也
2.『戦中派天才老人・山田風太郎』  関川夏央
3.『日々是好日』  森下典子
4.『神も仏もありませぬ』  佐野洋子
5.『野中広務 差別と権力』  魚住昭
6.『本を読む前に』  荒川洋治

もともと小説好き、評伝好きなのですが、今年は小説以外のものをかなり読んだように思います。エンタメ系、ファンタジー系は今でもちょっと苦手。初めて読んでみて興味を持つと、過去の作品をさかのぼってまとめ読みするなんてこともするので、その年だけを見ると偏りがあります。荒川洋治については、昨年のマイブームでした。今年は、佐野洋子と矢作俊彦がブームでした。田口ランディだった時もあれば、もっとさかのぼって村上龍だったこともありました。もっともっとさかのぼると、ドストエフスキーだったことも……(だんだん遠い目に……)

読んだかどうかも覚えていない、なんていうことが出てきているために、備忘録をつけ始めてン年。ブログになったことで、記録が残せるようになり、今年はそれだけでも満足しています。

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2004年12月26日 (日)

『バッテリー』Ⅰ~Ⅴ あさのあつこ

バッテリー(教育画劇の創作文学)
あさのあつこ作・佐藤真紀子絵

出版社 教育画劇
発売日 1996.12
価格  ¥ 1,470(¥ 1,400)
ISBN  487692581X

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 ジャンルとしては児童文学に入るのだろうか。ほとんどすべての漢字にルビが振ってある。でも感動しちゃったなあ。子ども向けのまやかしや、教育ママ的押しつけがましさや、嘘くささのない骨太の物語。あちこちで、ぐっとこみ上げるものを感じつつ、読み終えた。

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2004年12月17日 (金)

『特捜検察』 魚住 昭

特捜検察(岩波新書 新赤版 524)
魚住昭著

出版社 岩波書店
発売日 1997.09
価格  ¥ 777(¥ 740)
ISBN  4004305241

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 1997年発行のノンフィクション。戦後、誕生した特捜検察が活躍した事件を描きながら、特捜検察内の人間模様や、時代の中での判断、組織としての限界などを描いている。ロッキード、昭和電工、リクルート、佐川急便などを、検察側から描き、事件の全貌と時代の空気を的確に描いている。

この後、『特捜検察の闇』では、検察の腐敗を描いているようだ。続けて読む予定。

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2004年12月12日 (日)

『もっと、わたしを』 平 安寿子

もっと、わたしを
平安寿子著

出版社 幻冬舎
発売日 2004.01
価格  ¥ 1,680(¥ 1,600)
ISBN  4344004663

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帯より抜粋。
   「優柔不断、プライド高過ぎ、なりゆき任せ、自意識過剰、自己中心 こんなわたしで、なぜ悪い」
   「自分らしく生きようとする人は、なぜこんなにも、ダサく、せつないのだろう。」

この作者の作品は、小説よりは、現代のホームドラマという仕立てのものが多い。舞台設定が、ごくごく普通の現代の若者だったり、家族だったり。どこにでもありがちな現実的で、けちな出来事を、スパイスを利かせてデフォルメして描く。これは短編集。

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2004年12月 5日 (日)

『出口のない海』 横山秀夫

出口のない海
横山秀夫著

出版社 講談社
発売日 2004.08
価格  ¥ 1,785(¥ 1,700)
ISBN  4062124793

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『クライマーズ・ハイ』『半落ち』のような、組織におさまり切らない男の苦い、社会における熱い苦闘、といった手応えの作品とは異質の作品。高校野球で活躍した主人公、並木浩二。彼はA大野球部入部したが、ひじの故障から、かつてのような球を投げられなくなっている。周囲が戦争一色に染まりつつあるなか、「魔球」開発に向けて夢を抱き直す並木は、淡い恋を知り、そして応召し、神風特攻隊の海軍バージョン、人間魚雷「回天」に乗る兵隊となる。

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