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2006年9月

2006年9月14日 (木)

『妻と私・幼年時代』 江藤淳

妻と私・幼年時代
江藤 淳著
文芸春秋 (2001.7)
通常2-3日以内に発送します。

妻を看取った後に書かれた『妻と私』、それから自死直前の絶筆『幼年時代』を収録。追悼文を福田和也、吉本隆明、石原慎太郎が寄せている。さらに武藤康史編による江藤淳年譜。

『妻と私』は妻が発病してから死に至るまでの日々を、抑えた描写で描いた記録である。文章の背後から、かけがえのない妻を突然の病魔によって奪われる理不尽さに対する憤りや、その後、自身も死の縁まで行ったよるべなさが立ち現われ、読む者の心にせつせつと迫ってくる。

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2006年9月13日 (水)

『水曜日は狐の書評 日刊ゲンダイ匿名コラム』

水曜日は狐の書評
狐著
筑摩書房 (2004.1)
通常1-3週間以内に発送します。

日刊ゲンダイに長年にわたって連載された書評のうち、最新約4年分をまとめて2004年に発行されている。狐という名で書いていた評者は、『〈狐〉が選んだ入門書』(ちくま新書 2006年)でその正体を表わすが、その後、亡くなった。

俎上にのぼった書物たちは、新刊に限らず既刊もある。また分野が驚くほど幅広い。内外の古典文学あり、コミックあり、エッセイあり、映画関係あり。注目すべきは、その選書の幅広さと、800字という短いなかでのテーマの切り取り方の明快さであろう。評される書の手触りが伝わってくる。着眼点の良さもあると思うが、書き手が「この本はすばらしい」「この著者は凄い」と思っているときの気持ちの高ぶりが伝わる書き方が魅力である。

植田康夫による解説の一部を引く。

〈狐〉の書評は、書評者の独りよがりの悪しき主観の披瀝を排して、批評と、とりあげた書物の特質の描写がうまく一体化され、読む者は、書評者の批評だけでなく、批評の対象となった書物がどういう内容のものであるかということも、認識することが出来る。

ここで植田が挙げるのは、織田作之助の小説『夫婦善哉』の書評である。

800字のコラムであるから、内容は一点に絞られる。あまり気乗りがしていないらしい評もあるし、その点を言うなら、もっと別の観点もあるかもしれないという感想を持つこともある。しかし、日刊のタブロイド新聞に連載された書評ということを考えれば、ずいぶんと格調高い、しかも大衆に迎合しない書評の連載が続いたことに驚く。「読んでみたい」と思わせることが目的のコラムであるとしたら、かなりの確率でその目的は達せられていると思う。

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2006年9月11日 (月)

『美の死』 久世光彦

美の死
美の死
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9.11
久世 光彦著
筑摩書房 (2006.3)
通常2-3日以内に発送します。

久世光彦の本はこれまでいろいろ読んできたのだが、このブログを始めてからは一冊も読んでいなかったとは驚き。数年前だったか、森繁久彌について、声をかけると何でも喜んで「やる、やる」と言うから困る。自分が演出する仕事でモリシゲの面倒を見るのはもう勘弁してくれ、なんていう話をどこかでしていたが、そのときに既に体調が芳しくないと言っていた。結局、モリシゲよりも先に亡くなってしまった。

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2006年9月 5日 (火)

『国家の崩壊』 佐藤優+宮崎学

国家の崩壊
国家の崩壊
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 5
佐藤 優著 / 宮崎 学聞き手
にんげん出版 (2006.3)
通常2-3日以内に発送します。

最初に帯をご紹介。 「リーダーがアホだと国家が壊れる」……宮崎学 「ペレストロイカ(リストラ構造改革)がソ連崩壊に繋がったんです」……佐藤優 「ゴルバチョフの政治的思考と手法は小泉と全く同じだ。ソ連の結末は、日本の結末かもしれない」……宮崎・佐藤

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