« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月

2009年1月31日 (土)

「『坊っちゃん』の時代」 関川夏央・谷口ジロー

関川夏央と谷口ジローのコンビによる、明治時代のマンガです。ためになり、面白い、お勧め本であります。双葉社のアクションコミックスとして1987年に初版が発行され、双葉文庫にも入りました。絵も字も細かいので、コミックスのほうをお勧めしますが、新刊はもうありません。中古は幾らでも手に入るようですが。

続きを読む "「『坊っちゃん』の時代」 関川夏央・谷口ジロー"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月23日 (金)

『絶滅危惧種 おやじがき 中年男性圖鑑』 内澤旬子 

  • この一冊があれば、あなたは会社のお昼休みの話題をひっさらい、人気者になること間違いないでしょう。
  • この本を読んだあと、なるべく「おやじ人口」の多い場所に行きたくなるでしょう。
  • 会話の少ない相手と過ごさなければならないつらい時間を、待ち望む気持ちが起きてくるでしょう。
  • 人間のすばらしさをたたえる気持ち、人間に対するいとおしさが心にあふれてくるでしょう。

注意

  • 電車の中で読んではいけません。
  • 本圖鑑中で「絶滅危惧種」と特定されているのと同種の人に本書を見せるのは危険です。

続きを読む "『絶滅危惧種 おやじがき 中年男性圖鑑』 内澤旬子 "

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月22日 (木)

『文盲 アゴタ・クリストフ自伝』 アゴタ・クリストフ著 堀茂樹訳

まずは帯のご紹介。

世界的ベストセラー『悪童日記』の著者による初めての自伝

祖国ハンガリーを逃れ難民となり、母語ではない「敵語」で書くことを強いられた、亡命作家の苦悩と葛藤を描く

とあります。文体は、『悪童日記』そのものと言ってもいいでしょう。そう書けばおわかりのとおり、世の中一般的な自伝とはおもむきが全く異なります。特徴を挙げてみると、シンプルな文章、感情表現の完璧な捨象、日時の不在、無味乾燥な事実のみの記述、事柄の連関性の排除、解釈の不在、突き放したような三人称の文章。

これが自伝なのか、という印象がありながら、無念さ、慟哭、心の中に燃えさかっている炎のようなある思い、などが痛いほど伝わります。自伝というよりは文学なのかもしれません。母語でないフランス語で書くことのハンデを認めながら、雄弁さに代わる、あるいは雄弁さを超える表現力をアゴタは身につけています。余分なものをすべてそぎ落としたような文章を読んで、生えているのは葉を落とし尽くした木ばかり、というまるはだかの冬の雑木林が頭に浮かびました。

続きを読む "『文盲 アゴタ・クリストフ自伝』 アゴタ・クリストフ著 堀茂樹訳"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月12日 (月)

映画 『チェチェンへ アレクサンドラの旅』

  • 脚本・監督:アレクサンドル・ソクーロフ
  • 撮影監督:アレクサンドル・ソクーロフ
  • 音楽:アンドレイ・シグレ
  • 演奏:マリーンスキー歌劇場管弦楽団
  • 音楽監督:ワレリー・ゲルギエフ
  • 主演:ガリーナ・ヴィシネフスカヤ
  • 製作:Prolin-film(ロシア) Rezo Production(フランス)
  • 原題:ALEXANDRA
  • 日本版字幕:児島宏子

戦争映画の傑作だと思います。今年最初に観た映画がこれでよかったなあ。『チェチェンへ アレクサンドラの旅』、アレクサンドル・ソクーロフ監督、ガリーナ・ヴィシネフスカヤ主演。映像も、テーマも、音楽も、俳優も、最高。ドキュメンタリーのような描写による作品の表現力に感嘆しました。ぜひぜひご覧くださいな。お勧めです。公式ホームページはこちらです。

続きを読む "映画 『チェチェンへ アレクサンドラの旅』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »