« 次は「一箱古本市」です。 | トップページ | 一箱古本市(二日目)御礼。 »

2009年5月 3日 (日)

一箱古本市(初日)ご報告。(長文失礼)

行ってまいりました、「本と散歩が似合う街 不忍ブックストリート」の一箱古本市。昨秋に初参加させていただきましたが、実は、それ以前は見に行ったこともなかったので、今日が本当に初めてなのでした。

出店するのも、大変楽しい経験でしたが、今日初めてお店をめぐって歩くのも本当にとーっても楽しいのでした。なるほど、これならたくさんのお客さんが訪れてくださるのもわかるなぁ、と合点がいきました。とてもいいイベントですね~。スタッフの方たちとまちがこぞって、このイベントを育ててきたのだろうなぁ、と思います。半日、存分に楽しませていただきました。そして、明日もまたまた、楽しませていただきま~す!

それでは、半日の報告をいたします!

番頭購入本は、末尾にまとめて書きますね~。(番頭はまだまだ明日の準備で手一杯なので、購入本報告も本日は私が代行いたしまする)

2時過ぎに山手線日暮里駅到着。谷中墓地を抜けて、原っぱ音地に向かいました。道から少し奥まった空き地に、いい感じでお店が何軒も出ています。お客さんもたくさん。正面の岡崎武志堂には、どうやら奥様とお嬢さんらしきお二人の姿。お声をかけてみたら、やはり奥様で、オカタケさんはちょっとお出かけのようでした。奥様は、ふわんと優しく、あたたかくて、物静かな雰囲気の方で、少女のような印象を受けました。

オカタケさんのご著書を一冊購入。その後、オカタケさんが戻られました。空き地の正面に、どんと腕組みして座っておられると、周囲に睨みをきかせている親分という感じ。「親分みたいですね~」と言うと、「牢名主みたいやろ」と。確かに~(笑)。

恒例のおみくじを「引いた?」と聞かれて、「あっ、まだです」。お嬢さんの日向子さんにも「引いてください、引いてください」と言ってもらって、番頭が箱に手を突っ込み一枚引きかけたところで、「あっ!」と声を上げました。何かと思えば、みちくさ市のときは大凶を引いたから、私に引けと言うのです。日向子さんがすかさず、「大凶ばっかりじゃないですよ」とフォロー。かわいいなぁ。それじゃ、私が、と引いてみたら、「中吉」でしたぁ。

・お言葉 六つ子の魂 赤塚まで

   →オカタケさんによる解説。「おそ松くん」の六つ子のことだよ(笑)

・自分と同じ生年の本を買いなさい

・あなたが一番大事にしているものを土に埋めよ。人以外で

・あなた向けの本 ボリス・ヴィアン『日々の泡』

ということでしたぁ。私の同年の作家って誰かな。二、三歳違いの人は結構いるのですけれど。

オカタケさん「はにかみ君は今日は来ないねえ」。谷根千はテリトリー外なのでしょうか。また会いたいなぁ。そして、ほんのすこーしずつでもいいから言葉を交わすような感じになったらいいのになぁ。

実は私、オカタケさんがお嬢さんのことについて書かれるときの、愛情あふれる文章が大好きで、どんなお嬢さんかなぁと、ずーっと思っていたんです。例えば、ご家族旅行で、何かの事情でちょっと元気が出ない展開になってしまったときのこと、揃ってとぼとぼと歩いていて「ブ」を見つけた途端、日向子さんが「万歳!万歳!」と言った、というお話など、心に残っているお話が多いので、ああ、日向子さんだぁ!と、お会いできて嬉しくてついつい、なれなれしく話しかけてしまうのでした。中学生という多感な年齢のお嬢さんは、そんなふうに話しかけられるのは好きじゃないかもしれないですよね~。

初夏の日差しのさんさんと降り注ぐ午後の空き地で、ご家族でお店を出しておられるのは、素敵な風景でした。

空想書店 書肆紅屋さんとご挨拶。出店者としての感想などなどをいろいろ聞かせていただきました。すごい売れ行きでしたね~、さすがです。

次に目指すは、たけうま書房さんのお店。歩いていたら、向こうのほうから自転車を漕ぐ、赤いポロシャツ姿が。あっ、南陀楼綾繁さんだ! 番頭が驚くほど大きな声で、「南陀楼さん、このたびはお世話になります!」と叫ぶ。声、大き過ぎ(笑)。南陀楼さん、審査員として忙しくあちこちを巡っておられるなか、とまってくださって、「明日の出店場所はどこだっけ? あっ、映画保存協会ね。あそこは午前中に行くよ」と。

そして、たけうま書房さんのお店に。物静かなご夫婦が、個性的な品揃えで箱を出しておられました。こんにちは~。のぞき込むと、CDのスリップ一枚いちまいに、細かいワープロ文字の解説がついています。番頭が「これはご自身で一つひとつ書かれるんですか?」 ご主人が「ええ、僕が文章を書いています」 奥様「南陀楼さんは、このスリップだけくださいっておっしゃって」 素敵です。そのCDの特徴を、一つひとつ紹介して、しかもとてもきれいに印刷されていて。単なる物のやりとりではなく、出品された本やCDに対する「思い」をかたちにしているお店づくりは、魅力的だなぁ、と思うのでした。

三崎坂を下り、特別養護老人ホーム谷中に。入り口に一番近いところに、見たことのある姿が。もす文庫さんです! もさ夫さんが新しく描かれた油絵の看板がありました。ますぼんさん作の猫の絵の名刺もいただきました。一枚一枚手描きなんですって! スゴーイ。前回も買わせていただいた、手作り缶バッジ(新作)を購入。窓辺に猫がいて、ワンピースを着た本を読む女性がこちらを向いている室内を描いた作品。前回は、本を読む猫の絵でした。帰宅後、二つ並べて、アクセサリー袋につけました。

四谷書房さんともご挨拶。昨秋、初参加の直前に、お名前を知っている出店者は四谷書房さんだけだったので、お顔を見ると、今でもなんとなく安心しちゃいます。参加歴が長いので、雨天延期だった頃のお話などを伺いました。一冊購入。

初めてお目にかかるカリプソ文庫さんの品揃えに目をみはり、そのお値段の安さにもびっくり。数冊購入。

昨秋、お世話になった青秋部の石井さん・中村さんのお二人にも久しぶりにお目にかかって、ほんの少しおしゃべり。スタンプラリーのスタンプを押してもらいました。いつもお世話になります。映画保存協会の横の公園は、いい感じのところですよ。季節によってはちょっと虫が多いかもしれないので、場合によっては虫よけスプレーがあるといいかもしれません、とアドバイスをいただきました。

今度は、よみせ通りを北進します。すごい人出です。ぶらぶらとそぞろ歩きしたくなるような街なんですね、ここは。すごくいい感じ。一箱古本市とは関係なく、何人かで洋服を並べてフリマの店開きをしている方たちもいます。格好のタイミングですよね。自分で集客しなくていいのですから。

コシヅカハム店のシャッター前には、たくさんのお店が出ていました。

つん堂さん。私は別の方とお顔を間違えて声を掛けてしまいました。ごめんなさい。番頭好みの本を安価で出しておられました。番頭は「こんなにいい本が、この値段なのに残っているんですか。残念ですね。ください」と言って購入していました。初対面なのに、突然、自問自答的な会話を仕掛けるところがおかしくて(笑)。つん堂さん、おそらく「なんだ? この人は?」と思われたことでしょう。でも、その後は、本が好きなんですよね、という本好き同士の会話が進行していたので、大丈夫だったでしょうか?

みちくさ市でお隣だった古本 寝床やさん。横一列の出店者のほぼ中央の位置にいらっしゃいました。その節は隣でいろいろお騒がせいたしましたぁ。今日もにこやかに、静かに、でも、明るい雰囲気で出店されていました。あと30分、頑張ってくださいね~と声援を。

終了まであと30分弱。あいうの本棚さんと、古書北方人さん、お二方だけの出店場所に急ぎます。少し奥まっていて、二店舗だけだし、場所もあまり広くなくて、ちょっと大変そうな場所でした。実力派の両店だからこそ、こういうところでも大丈夫という本部の判断があったのかなぁ、と思いました。

トモコさん、マキさん、アキさんとも揃っておられて、「あーーー、こんにちはーー」と迎えていただき、こちらも嬉しくて。いつもことながら、おしゃれに展示されています。面白かったのは、尋常小学校時代の「りか」とか「ずが」とかの帳面でした。科目ごとに中の罫線などが違っているんですって。「りか」であれば、上半分に観察図のようなものを描いて、下にそれについて文章を書く、みたいなふうになっています。表紙の絵が、いやいや、本当に昭和な時代の絵で、昔の「ぬりゑ」みたいな感じです。ああ、こういうのがツボな人、いるだろうなぁ、という素敵な出品。でも、展示する範囲が狭いので、遠慮がちに本棚に入っていて、面陳できなかったのはすごくもったいないなぁと思ったのでした。それから、「今回初めて出してみたんです」というのが、「練羊羹」とか「PTA」とかの刻印。「面白いですね~、でも、いつどうやって使ったらいいんでしょうね~」と楽しくおしゃべり。そして、フランスで購入されたという、1950年代(でしたよね?)に印刷されたオペラ座の絵のメッセージカードを購入しました。

さて、隣の古書北方人さんでは、箱をたいへん熱心にのぞいているお客さんが一人。おおっ、見間違いようはありません、われらのお得意様、Hさんではありませんか!! 二つの手提げがパンパンです(笑)。番頭がまずご挨拶。「明日出店します」と出店場所を宣伝。それから、私がだめ押しでしつこくご挨拶。Hさん、「明日は映画協会だそうですね。一番にお伺いします」「お待ちしておりまーす。今日もお荷物いっぱいですね。手提げをご用意しておきますね」「トラックを用意しておいてください」 わーい、Hさん、お待ちしていますね~。業務連絡(番頭へ):Hさんにお買い上げいただけるような本を用意してください。

あいうの本棚さんに手を振って、古書ほうろうさんの前に急ぎます。お店前の数店舗を眺めて一冊購入。ほうろうさんの宮地さん、ミカコさんにちょっとだけご挨拶して、それから、明日のわが店を出させていただく大家さんの映画保存協会さんと、集合場所の千駄木の郷の下見。団子坂の急傾斜ぶりにおののきました。さすがは坂の街。でも、本当に歩いていて楽しい街ですね。坂があって、道がくねっていたり、路地があったり、それだけで散歩しよう、という気持ちになります。

地図を見ながら、こっちを通ってみようか、なんて言って、住宅地を抜けて、また古書ほうろうさんのところに戻りました。4時で終了なので、一箱の方たちのお店はすっかり片付いていました。お腹がぺこぺこなので、ミカコさんに「この辺でご飯を食べられるお店を教えてください」とお願いして、ご紹介いただいたのが、ほうろうさんからほど近い「稲毛屋」さん。鶏と鰻のお店です。5時開店でしたので、お店の前で数分待って、一番乗り~。番頭はビール、私はお酒を注文し、おつまみ、焼き鳥、そして鰻と平らげて、満足、満足。とても美味しくて、いいお店です。人気があるようで、続々とお客さんが入ってきました。やはり美味しいお店については地元の方に尋ねるのが一番です! しかもミカコさんはお料理もお得意で、飲んだり食べたりがお好きな方、とお見受けしていたので、ミカコさんのご紹介なら間違いない、と思っていたのでした。

「美味しかったです~」とほろ酔いで古書ほうろうさんに戻り、今度はお店の中の本をあれこれと眺めて楽しく過ごす。品揃えがスゴイですね、素敵なお店です。一律に値段をつけるなんてことはなくて、一つひとつをきちんと評価して、棚に並べているのがわかります。セレクトショップの魅力に満ちた古本屋さん。番頭は二度目ですが、私は初めてだったので、興味津々で棚を眺めて楽しく過ごしました。BGMには、昨日亡くなった忌野清志郎さんの音楽が静かに流れていました。

では、本日の購入本をざっとご紹介します。(敬称を略させていただきます)

  • 岡崎武志堂にて 『昭和三十年代の匂い』(岡崎武志・学研新書)  
  • 書肆紅屋にて 『虚子俳話録』(赤星水竹居・講談社学術文庫)
  • たけうま書房にて 『ユリイカ 特集クリント・イーストウッド』
  • 四谷書房にて 『夢見る力』(コリン・ウィルソン・河出文庫)
  • つん堂にて 『思考する魚』Ⅰ・Ⅱなど(池田満寿夫・角川文庫)
  • カリプソ文庫にて 『ユーディット 他一篇』など(ヘッベル・岩波文庫)
  • 古書有古堂にて 『いくつもの鏡 鶴見俊輔 論壇時評 1974-1975』(朝日新聞社)
  • 古書ほうろうにて 『おゝ反逆の青春』(今東光・平河出版)

さてさて、明日のお天気はどうでしょうね。なんとか雨降りにならないでくださいなぁ。

|

« 次は「一箱古本市」です。 | トップページ | 一箱古本市(二日目)御礼。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21746/44886551

この記事へのトラックバック一覧です: 一箱古本市(初日)ご報告。(長文失礼):

« 次は「一箱古本市」です。 | トップページ | 一箱古本市(二日目)御礼。 »