翻訳物

2005年5月 7日 (土)

『悪童日記』『ふたりの証拠』『第三の嘘』 アゴタ・クリストフ

悪童日記
悪童日記
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5. 7
堀 茂樹 / Kristof Agota
早川書房 (2001.5)
通常2~3日以内に発送します。

ふたりの証拠
ふたりの証拠
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5. 7
堀 茂樹 / Kristof Agota
早川書房 (2001.11)
通常2~3日以内に発送します。

第三の嘘
第三の嘘
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5. 7
堀 茂樹 / Kristof Agota
早川書房 (2002.3)
通常2~3日以内に発送します。

三部作を再読。比類なき傑作。文学としても、読み物としても。故国を失うことによって引き裂かれた人格が、徹底的に感傷を排した文体で描写されている。連作だけれど、巻が進むにつれて、話は微妙に食い違っていく。語られている事柄のうちの、どれが真実で、どれが虚構で、どれが妄想なのか、読者は圧倒され、翻弄され、引き回されるなかで、想像するしかない。

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2005年4月25日 (月)

『エリザベス・コステロ』 J.M.クッツェー

エリザベス・コステロ
鴻巣 友季子 / Coetzee J.M.
早川書房 (2005.2)
通常24時間以内に発送します。

ノーベル文学賞受賞作家の小説、なんだけど、これは本当に小説なのかなあ、という印象がまず第一。小説の形をかりた文学論議、とでも言えようか。かなりの理屈先行で、この感覚はやや古臭いです。こなれていないと言いましょうか、青臭いと言いましょうか。

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2005年3月23日 (水)

『ダイング・アニマル』 フィリップ・ロス

続けてフィリップ・ロスの新作です。『ヒューマン・ステイン』に比較して、長さもかなり短いし、人間関係も単純。一本太く通ったテーマは「老人の性」、あるいは女性遍歴を重ねた男が、初めて味わう嫉妬と妄想、という感じ。とはいえ、そこはロスのこと、主人公も含めて、配されている人物たちそれぞれの出自や育ち、価値観や時代性は、きちんと書き込んでいる。その手際は相変わらず見事である。

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2005年3月22日 (火)

『ヒューマン・ステイン』 フィリップ・ロス

ヒューマン・ステイン
フィリップ・ロス著・上岡伸雄訳

出版社 集英社
発売日 2004.01.31
価格  ¥ 2,310(¥ 2,200)
ISBN  4087733955

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 何かを選択することは、同時に他の選択肢を選ぶ可能性を失うことでもある。大人になることはその事実を学ぶことでもあるのだが、そのような一般論で語れないほど過酷で、そして後戻りできない大きな選択となるのが、アメリカにおけるアイデンティティの選択だろうと思う。出自を選ぶことができないのが生き物の定めだが、出自がその人間の人生の大きな部分を規定してしまうのがアメリカという国である以上、出自に対する意識が常に小説のテーマになり、人生のテーマになることは当然のことだろう。フィリップ・ロスは、ユダヤ系アメリカ人であることをテーマに置いてきた。本書も、作者の分身である作家のネーサン・ザッカーマンの小説である。しかし、ネーサンは主人公ではなく、主人公であるコールマン・シルクという晩年に知り合った友人の生涯をかわりに描く、という立場で、物語は綴られる。

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2004年11月20日 (土)

『その名にちなんで』 ジュンパ・ラヒリ

その名にちなんで(クレスト・ブックス)
ジュンパラヒリ著・小川高義訳

出版社 新潮社
発売日 2004.07.30
価格  ¥ 2,310(¥ 2,200)
ISBN  4105900404

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bk1のサイトに新潮社が掲載している紹介文はこのようになっている。

「奇跡のデビュー作『停電の夜に』から3年。ふかぶかと胸に染みる待望の初長篇!

父が辛くも死を免れたとき手にしていた本にちなんで、「ゴーゴリ」と名づけられた少年。万感の思いがこめられた名を、やがて彼は疎ましく感じ始める。生家を離れ、名門大学に進み、改名。新しい人として生きる晴れ晴れとした自由さと、ふいに胸を突く痛みと哀しみ。名手ラヒリが精緻に描く人生の機微。深く軽やかな傑作長篇。」

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2004年9月17日 (金)

『海のはてまで連れてって』 アレックス・シアラー

海のはてまで連れてって
アレックス・シアラー著・金原瑞人訳

出版社 ダイヤモンド社
発売日 2004.07
価格  ¥ 1,365(¥ 1,300)
ISBN  447893052X

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WindowsXP用のService Pack2をインストールしたら、ダウンロード&インストールでものすごい時間がかかり、その間、読み始めた本書が、面白くてやめられなくなった。小一時間たってようやく無事にインストール。再起動したら、フリーズ!! なに~~~!! この忙しい時にってわけで、普段なら頭に血が上るところだけど、それじゃちょっと放電する間、続きを読むかというわけで、結局、一気に読了!!

訳者は、芥川賞受賞作家、金原ひとみの父、金原瑞人。

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2004年7月 4日 (日)

『キャッチャー・イン・ザ・ライ』 J.D.サリンジャー

0227346700001.jpg 君ならわかってくれるだろうと思うけど、こうして20年振りに、新しい訳者の翻訳で読み返してみると、あらすじを知っているだけとか、読んだことがあるっていうだけで、その本について知っているなんて言ったりするような、まっしぐらに鼻持ちならないやつがいたら、参っちまうよね。いや、まったく。

っていうのが、村上春樹訳を読んでの感想。(春樹風)

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