2014年9月30日 (火曜日)

初めての言葉 【コメホウ/ヒコメホウ】

初めての言葉 【コメ法/非コメ法】

文字を見ずに、こんな言葉を聞いたら、外国人はおろか、日本人でも〝はてな〟ですよね。

  「こめほう」  「ひこめほう」

ジャーゴン(業界用語)というのは、かくも奇なるものであります。

もちろんこの単語が、何の脈絡もなく突如として人の口にのぼることはありません。何らかの文脈があり、かつ、話すべき人が話す、という前提ですから、どの世界で、どのようなジャンルの言葉として使われているかというのはたいがい見当がつきます。

使われている世界は「官僚」あるいは「官邸」、ジャンルは「法律」あるいは「国会」ですね。

官僚というのは俗称でして、一般的には公務員を指します。霞が関勤務の公務員の方々は国家公務員、その方たちが勤めるのが中央官庁です。

ここからは国家公務員に限定して話を進めます。中央官庁(行政機関)で行なわれているのは行政(執行)。その行政機関のトップは内閣(各省庁においては各大臣)です。逆にいえば、内閣(大臣)が進めたい政策、法案その他の執行をするのが各省庁ですね。その業務を大ざっぱに分けると、法案、予算、指揮監督認可、人事、企画政策くらいになるでしょうか。

さて、ここでタイトルに戻ります。国の法律はすべて立法機関(議決機関)である国会に提出されます。「三権分立」ですね。中学で習いました。そして、衆議院・参議院ともに可決されると法律として成立し、施行されるという流れになります。しかし、国会提出前の裏舞台では、与野党間で法案をめぐる攻防、駆け引きがあるわけです。

法案は「予算関連法案」と「予算関連ではない法案」とに分かれます。そして、それぞれの重要度、審議順番をめぐって与野党で大いなる駆け引きが行われます。その駆け引きを中心になって担うのが国会対策委員会(国対)で、55年体制以来、日本の政治は「国対政治」と言われてきました。表舞台に出ない国対でほとんどの駆け引きが終わり、あとはシャンシャンと儀式が進むという手打ちの世界でした。

そういうなかで、「予算関連法案」であれば2月に国会提出、予算非関連法案であれば3月に国会提出、という慣例ができていきます(慣例ではなく申し合わせかもしれません。これは確認が必要です)。「予算関連法案」か「予算非関連法案」かで扱いがまったく違ってくるわけですね。まずは、そのことを認識する必要があります。

そして、国会提出法案の一覧表を作るわけですが、その際、「予算関連法案」には「コメ(※)印」をつけ、「予算非関連法案」にはつけません。由来はそういうことらしいです。

つまり……

  「コメ法=予算関連法案」

  「非コメ法=予算非関連法案」

が正解です!! ご存じでしたか?

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私はテープ起こしをしているなかで、こうした知識が積み重なってきています。できる限り裏を取ろうという気持ちはありますが、国会対策の実情について、一介のテープ起こし事業者が、国対の重鎮に確認しに行くわけにもいかず、これは、当方が知り得る範囲で得た伝聞、漏れ聞いた話、その他から、このようなことではないか? と思われることをまとめている次第です。

  こめほう
  ひこめほう

音だけ聞いて咄嗟に意味がわかり、正しい字を思い浮かべられる人って、少ないだろうなぁと思います。ググってみてください。そう簡単に出てきませんよ。「知らない言葉は聞こえない」の法則から、正確に聞き取ることも難しいですし。

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2014年4月23日 (水曜日)

初めての言葉 【かくぎせいぎ】【かくぎふぎ】

初めての言葉 【かくぎせいぎ】【かくぎふぎ】

日本語は難しいと思うのは、一目見れば意味がわかるのに、聞いただけではわからない言葉に出会ったときです。日本語を母語としない人が日本語を学ぶ場合、「読み書き」を主眼とするのか、「会話」を主眼とするのか、それによってアプローチがまったく変わってくるだろうと思います。もちろん専門とする分野があり、その必要性から日本語を学ぶ場合は別ですが。

日本人として生まれて、日本語の読み書きが普通にできる人であっても、この言葉を初めて聞いて、正確に聞き取り、かつ、正確な漢字を思い浮かべられる人は、そう多くないのではないでしょうか。

    かくぎせいぎ   かくぎふぎ

このたび、閣議議事録公開のニュースを見て、閣議について少し確認してみました。そのときに思い出したのがこの言葉でした。漢字では

    閣議請議    閣議付議

と書きます。

ほら、文字を見ると、なんとなく意味が想像できるでしょう? 漢字というのはすばらしい文字です。さらに、漢字とひらがな(時にはカタカナ、アルファベット)を組み合わせた日本語って、奥が深いですね。

さて、閣議とは何でしょう。「首相官邸」のHPに詳しく載っています。http://www.kantei.go.jp/jp/rekidai/1-2-5.html

この中の、(5) 議事内容の公表には、以下のように記載されています。

閣議において、各大臣の隔意のない意見の交換を望む関係上、閣議の議事は非公開とされ、また、個々の発言を記録した議事録は残されていない。なお、閣議の概要については、内閣官房長官の記者会見において発表されることになっている。

「議事録はない」とありますよ。それを作りましょう。さらに、議事すら「非公開」であったのに、議事録を「公開」にしましょう、というわけです。しかし、実際には出席閣僚の全員一致が原則とされ、事前にすべての根回しが済み、全員一致が確実になった状態でなければ閣議は開催されません。ということは、その場は花押の押印がメインの作業。議論などなされるはずもなく、それを公開して何の意味があるのでしょう、という疑問が湧きます。

閣議にかかる前のプロセスについては、これまた安倍内閣ではおおいに注目を集めた内閣法制局のHPにわかりやすく記載されています。閣議付議、閣議請議の意味も、ここを読めばよくわかります。
http://www.clb.go.jp/law/process.html

ここにあるように、すべての法案は内閣法制局という関所を通過してから閣議請議されます。そこで、内閣法制局長官に、集団的自衛権に関する自分の考えに同調する人を持ってくればいい、と考えた安倍首相が、何かと話題となった小松氏を長官に据えたわけです。その後、小松氏は孤立していきます。

小松長官の任命、閣議議事録の公開、同じにおいのする出来事です。

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2014年2月 3日 (月曜日)

初めての言葉 【マル政】

初めての言葉 【マル政】

率直に言って、「上品な言葉ですね~」とは言えない印象があります。ちょっとした業界用語でしょうか、隠語っぽいニュアンスもありますし、だいいち一般人は使いませんよね。「マル政案件」とか「マル政銘柄」というふうに使われることが多いです。

意味するところは何かと言えば、(あくまでも個人的見解なので異論があるかもしれませんが)、政治的判断が必要な事柄、といった感じでしょうか。より具体的に言えば、政治家が絡む余地がある事柄、あるいは、政治家が出てこなければ解決しない事柄、もっと言えば、政治家が口を出してくる可能性がある事柄、というニュアンス。

カタカナの「マル」と漢字一文字を組み合わせた言葉はたくさんありますね。思いつくものを挙げてみました。

  ・マル秘
  ・マル福
  ・マル特
  ・マル優
  ・マル老
  ・マル合
  ・マル障

どれもこれも、漢字をマルで囲んだ判がペタリと押された書類が目に浮かびます。かつ、規則上あるいは手続き上、このように分類しています、というお役所的な感じもあります。それにしても、カタカナと漢字を組み合わせた言葉って、どこかおさまりが悪いですね。

この例に限らず、業界用語というのは、どんな業界の言葉であってもどこか崩れた感じが漂うように感じます。使っている人たちに、こそこそ話している感じ、あるいは、この言葉を使っているのは選ばれた特定の人間なんだぞという、得意げかつ排他的な意識が想像されるからでしょうか。まったくもって勝手な想像ですけれどね。

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2013年9月24日 (火曜日)

はじめての言葉 【寝る】

初めての言葉 【寝る】

国会シリーズです。

「つるす」の記事でも書きましたが、国会は与野党の対決の場でもあります。法案を通すか通さないか、最終的には採決をするわけですが、そこまでには長い長い戦いがあります。国会審議の場で見えるのは、さまざなま調整や駆け引きが終わったあとの姿であり、ほとんどはその前の段階(それが長いのですが)でやりとりされているのが実態です。

ほとんどの法案が、採決の段階で可決するべく事前に(主に国会対策委員会、議院運営委員会等で)調整されるわけですが、その調整が不調に終わった場合、議事妨害の手段として「審議(審査)拒否」という方法がとられることがあります。

その法案の内容あるいは手続きその他に納得できない政党が、党員に党議拘束をかけることによって行なわれます。通常、野党によってとられる方法ですが、野党が多数を占める議院あるいは委員長が野党議員である委員会では、与党が行なうこともあります。つまり、一般的に採決では不利な少数派がとる戦術ということになります。

審議拒否で本会議または委員会に複数の議員あるいは委員が欠席したとしても、定足数を満たしていれば、反対政党議員(委員)欠席のままで単独審議(審査)、採決することも可能です。しかし、それでは国会の存在意義そのものが問われますし、マスコミの批判もありますから、通常はそういうことはしません。

この審議(審査)拒否のことを「寝る」「寝てしまう」と言うのです。ふて寝っぽい感じがして、語感としてはかなり笑えます。当然ですが、審議(審査)を再開すること「起きる」と言います。

審議(審査)拒否が続くことを「国会空転」といいますが、そうなると国会の会期内に重要法案が審議できなくなっていくおそれが生じます。

このほか、議事妨害の手段はいろいろありますが、私が個人的に印象的なのは「牛歩戦術」ですね。大の大人がねー(笑)。wikiで調べたら最長記録は13時間超だそうです。

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2013年9月20日 (金曜日)

初めての言葉 【つるす】

初めての言葉 【つるす】

ずいぶん久しぶりに、初めての言葉シリーズを更新します。面白い言葉を日々仕入れてはいるのですが、なかなか更新できずにいました。

このシリーズで「動詞」は珍しいでしょうか。以前の「振り付ける」以来かも?

今回ご紹介する「つるす」は、国会用語です。

国会とは、言うまでもなく国の立法機関(審議・議決を経て法律を制定する議会)のこと。非常にざっくり言うと、国会でなされているのはひたすら法律の制定である、とも言えます。議会制民主主義の日本では法案が国会で可決される必要があります。当然のことながら、誰が提出した法案かによって、賛成者(政党単位で行動するのが普通です)が多かったり、反対者が多かったりします。通常、与党と野党は対立していることが前提です。そして、政府・与党が提出する法律がかなりの数を占めています(閣法)。閣法以外には議員立法があります。

さて、法案が提出されると、その審議をどのような手順で行なうかということを議院運営委員会で審議し、決めることになります。簡単な手続きで審議が始まり、さっと採決まで行ってしまう法案もありますが、本会議で「趣旨説明」と質疑を行なってから委員会に付託する案件というのもあります。この「本会議での趣旨説明するように求めること」を「つるす」とか「つるしをかける」と言います。

与党に対立する野党の基本的なスタンスとして、「国会審議を遅らせること」が重要なポイントの一つとされます。「つるしをかける」ことによって、重要な法案の審議を遅らせ、あわよくば時間切れをちらつかせる戦術が使われることもあります。時間切れをいやがる与党に対して、野党側が得たいと願っている何らかの目標の成就をバーターに、「つるしを解く」「つるしを下ろす」といった戦術です。「つるしが解かれ」た法案は、提案理由説明を省略して委員会に付託され、審議が進みます。

国会のインターネット中継では、非公開が原則の委員会を除き、すべての会議の生中継が行なわれているのだそうです。必ずしもリアルタイムで見る必要はなく、オンデマンドで録画を見ることもできるとか。いい時代ですね。

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2013年6月23日 (日曜日)

初めての言葉 【出羽の守】

初めての言葉 【出羽の守】

まず、読み方からまいります。

「でわのかみ」ですね。出羽の国の場所はというと……。まったく苦手なのでウィキで見てみますと、現在の秋田県と山形県のあたりのようですね。

テープ起こしでは、こんな感じで出てきます。

「お話はよくわかります。しかしイギリスの例を見ますと……いや、出羽の守になってしまってもいけないのですが……マニフェストというのは──」

さて、イギリスと出羽の守、どうつながるのでしょうか……。

この使用法では、「出羽」という地域、もしくは、日本の中世時代という歴史的な観点は無関係。単に「でわ(では)」という発音が関係あるのであります。

日本のことを論じているなかで、「いや、イギリスでは……」「現在のアメリカでは……」「いまや中国では……」と海外の例を持ってきて、日本の状況を見下げる言説を唱えたがる人のことを、揶揄的に「出羽(でわ)の守」と言うのですね。

さて、そこから私の連想は広がっていくのです……。

「出羽の守」と来たら、「肥後の守」も忘れないでー。肥後の守って、現代の若い方々はもちろんご存じないと思いますが、古来からある日本の折りたたみ式ナイフのことです。こちらもウィキをご覧ください。

さすがに私の世代は、肥後の守を普通に持っていたわけではなく、小学校のときに大きな筆箱が流行ったのですが、そこには必ずあるナイフが入っておりました。それがボンナイフ! 懐かしいなぁ~。私の時代は、二つ折りにして、刃の部分がしまいこめる肥後の守スタイルが主流でした。プラスチックでできたちゃちなものなのですが、これで鉛筆を削ったのですよ。短くなってしまった鉛筆は鉛筆削りでは削れません。そうなったら、ペンシルホルダーに入れて、ボンナイフで削る。芯と木の部分の長さ、角度が大切なのです。色鉛筆の芯は柔らかいから、あまり細長く削ってはダメ、とかね。

同じ用途で共存していたものとしては、切り出し、というものががありました。これは父が持っていましたね。本体はすべて鉄でできていたのでしょうか。重量感があってカッコイイ道具、でしたね。

   出羽の守→肥後の守→ボンナイフ→切り出し

我ながら、年齢を感じさせる言葉の連想ですね~。まさに、高度成長直前の昭和の匂いがします。

脱線ついでに……

肥後といえば、「肥後もっこす」という言葉が自動的に想起されます。肥後について知っていることが少ないせいだと思いますが……。日本には、お土地柄と頑固な性格が結びついているチャンピオンは、ほかにもありますね。「津軽じょっぱり」、「土佐いごっそう」。津軽じょっぱりで思い出すのは「おしん横綱隆の里」。そして、土佐いごっそうの代表格は、やはり坂本龍馬でしょうか。「肥後もっこす」と聞いただけで思い出せる人はありません。

とりとめもなくなりました。。。

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2013年6月12日 (水曜日)

初めての言葉 【あさがきこうぞう】

初めての言葉 【あさがきこうぞう】

政治の話の中で出てきました。人名でしょうか? こんな人、ご存じですか?

たしかに人の名前なのですが、4人分の名前が組み合わさっています。自民党の次期総裁レースはこの人たちが本命だ、とか、これからの時代はこの人たちがリーダーだというようなときに、語呂合わせでつくられた造語ですよね。

似たような例は過去にもいろいろありました。

【こんちくしょう】 【あんちくみや(あんちくぐう)】 【さんかくだいふくちゅう(ぐらい)】

時代を感じますね。私が一番なじみの深いのは【さんかくだいふくちゅう(ぐらい)】。これはとても面白いなぁと思って新聞を読んでいました。

ご存じでしょうけれど、一応答え合わせを。

【あさがきこうぞう】=【麻垣康三】  生太郎 谷禎一 福田夫 安倍晋

【あんちくみや(あんちくぐう)】=【安竹宮】 倍晋太郎 下登 澤喜一

【こんちくしょう】=【金竹小】 丸信 下登 沢一郎

【さんかくだいふくちゅう】=【三角大福中】 木武夫 田中栄 平正芳 田赳夫 曽根康弘

うまく作るものですね。

もう少しさかのぼって私の初期の記憶に残る政治家は、ほとんどが政治風刺画によるものです。大きなしゃくれた鼻のニクソン大統領と、ほっぺたがブルドッグのように描かれている佐藤栄作。このあたりからはっきり覚えています。大平さんの「アーウー」もなかなか印象深いものがありました。

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2013年5月15日 (水曜日)

初めての言葉 【苦いお茶を飲まされる】?

初めての言葉 【苦いお茶を飲まされる】?

オーラルヒストリーを起こしていたら、インタビュイーがこういう表現を使われました。
気持ちはわかりますよね。でも、私は苦いお茶好きだしなぁ。

テープ起こしの仕事で、こういうときに要求されることは……

・話し手の真意は何かをくみ取る
・より的確な表現あるいは正しい表現は何かを考える
・正しい表現にこっそり修正するか、実際の発言どおりに起こすかを選択する

の3つです。

まず、大切なのは、正しい日本語を知っていることです。そうでなければ、悩む必要がないです。悩まずに起こすのであれば機械と同じ。

同趣旨の表現として、いろいろな候補を頭に浮かべます。

  ①煮え湯を飲まされる
  ②苦汁をなめる
  ③苦汁を味わう
  ④辛酸をなめる

おそらく「苦いお茶」の「苦い」は、「苦汁」もしくは「苦々しい思いをさせられた」といった「苦」の語感から来ているのでしょうね。でも、繰り返しますが、苦いお茶って美味しいし、別にそれを飲ませたからって悪意があったとまでは言えないことですし、ニュアンスがだいぶ違ってきます。

文脈からどの程度の「苦さ」だったのかによって、「煮え湯」「苦汁」では表現が強いかな、などあれやこれや迷います。

もう一つ大切なのは、発言どおりに起こすことによって(正しい日本語ではないわけですから)、読み手に真意が誤って伝わる恐れがないかどうかを考えることです。

真意が誤って伝わりそうな場合は、何らかの補足をします。しかし、「苦いお茶」くらいでしたら、雰囲気は伝わるかな、という気もします。かつ、ものすごく恥ずかしい日本語知識の勘違い、というわけではないので、私は、以上のことをあれこれ考えた結果、そのまま「苦いお茶を飲まされた」と起こしました。

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2013年4月14日 (日曜日)

初めての言葉【ほしつ】

初めての言葉【ほしつ】

例によって辞書を引いてみます。

 保湿

あ、一つしか出てきませんでした。

ご紹介しようと思っている「ほしつ」は、永田町・霞が関方面の略語です。

   補室 = 内閣官房副長官補室

内閣官房にある組織の一つですね。

内閣官房副長官ではなく、内閣官房副長官補 のいる組織のことです。

内閣官房副長官補は3人います。

では、内閣官房とはなんぞや。内閣府とは違うのか? などなど、わかりにくいことはたくさんありますね。しかし、実際にその職場、職務の人が日々どんな仕事をし、どんな役目を果たしているのか、というのは、官庁に限らず民間であろうと何であろうと外からははかりしれないことが多いです。官庁の場合は、正式な所掌事務等については定められているので、表向きの役割は民間よりも明確だ、という言い方もできます。

実質の仕事内容がわかってもわからなくても、テープ起こしをするうえでは、「わかったように」文章を文字化しなければなりません。略語を聞いただけで、その役割や性格等を「イメージ」できなければならないのです。個々の事象、個々の分野の専門的知識等々を深く理解していないまでも、話し手の意図をくみ取ったうえで、正しく(意図や主張を損なうことなく)文字化するためには、語感、文脈、ニュアンスなどを承知していることが求められます。

というわけで、内閣官房回りの話が出てくれば、検索上位に出てくる範囲のことはざざっとひととおり斜め読みして、大切な情報をピックアップすることが必要です。

そうやって調べていたら、内閣官房全体の概要も含み、「補室」についてまとめられた文章を見つけました。ご興味のある方はこちらをどうぞ。「内閣官房副長官補室に出向して (特許審査第三部金属電気化学 審査官 井上 能宏)」

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2013年4月12日 (金曜日)

初めての言葉【ないそう】

初めての言葉【ないそう】

このシリーズは、あくまでもテープ起こし(語られたものを文字に起こす作業)をするうえで、こういう言葉が何の説明もなく出てきたら、文字化するうえでちょっと迷ったり困ったりするかもしれませんね、という視点で集めたものを紹介しています。

「ないそう」の同音異義語は、どんなものがあるでしょう。

   内奏 内装 内争 内層 内葬

こんなところでしょうか。

今日ご紹介したいのは、例によって永田町あるいは霞が関関連の言葉です。

  【ないそう】=【内総】=内閣総務官室あるいは内閣総務官

内閣総務官室は、2001年の省庁再編に伴って設置された組織で、そこの長が内閣総務官です。

ざっくりと言えば、内閣官房の庶務的な事項を処理します。例えば公文書、人事関連の事務手続き、閣議に関連して総理、内閣官房長官の補佐等いろいろありますが、生臭い(筆者による主観)役回りとして国会答弁の割り振りがあります。「割り振り」に意図や攻防が伴うであろうことは自明です。各省庁の思惑がうごめいているのが目に浮かぶようです。

 こちらが、「内閣官房」HPの中の「内閣総務官室」の公式のページです。

そこでは、「答弁の割り振り」などというあからさまな表現はなく、「内閣の事務部局として国会との連絡に当たっており、内閣から国会に予算や法律案を提出する場合の窓口となっています。」とあくまでもお行儀よく書かれています。どのような「連絡」を行なうのか、そして「窓口」が何をどこまでするかは書いてありません。想像がふくらみますね。

このような曖昧でとらえどころのない日本語の表現の整え方も勉強になります。

ちなみに、内閣官房の組織図はこのようになっています。(こちら

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